アジアンエステ店を訪れると、最初にシャワーを浴びる前に、実は「誓約書」や「同意書」をしっかりと読んでサインをするというステップが必要になります。
普段、エステを利用しているときにはあまり意識することがないかもしれませんが、この手続きはとても大切なものです。
今回は、その「誓約書・同意書」について詳しくご紹介したいと思います。
まず、誓約書や同意書にはどんな内容が記載されているのでしょうか?
また、セラピストや男性客にとって、この手続きを行うことにはどんなメリットがあるのでしょうか?さらに、もしも誓約書や同意書に違反してしまった場合、どのような影響やトラブルが発生するのでしょうか?
そのような違反によるトラブル事例も取り上げていますので、ぜひ一度目を通してみてくださいね!
アジアンエステの誓約書・同意書って何が書いてあるの?
アジアンエステ店を訪れると、施術が始まる前にいくつかのステップがあります。
具体的には、「料金の支払い」「シャワー」「誓約書・同意書を読んでサイン」の順番で進んでいきます。流れとしては以下のようになります。
- 料金の支払い
- 誓約書・同意書を読んでサイン
- シャワー
このように、まず料金を支払った後、同意書にサインをし、最後にシャワーを浴びるという流れです。
では、「誓約書・同意書を読んでサインする」というステップでは、実際にどのような内容の書類にサインをすることになるのでしょうか?
お店によっては、細かい内容や表現が異なることがありますが、基本的な内容はほとんどのお店で共通しています。
私が受付スタッフを担当しているお店では、お店の公式サイトに掲載している「利用規約」を再度記載した同意書をお客様にお渡しし、その内容に同意いただいた上でサインをいただいています。
具体的な内容としては、例えば以下のような項目があります:
当店はリラクゼーションサロンであり、治療目的での施術は行っていません。医療行為はできないことをご了承いただきます。
オイル等による皮膚のかぶれやアレルギー反応について、当店は一切責任を負いません。
万が一のトラブルが発生した場合でも、責任を負うことはできません。
以下の行為は禁止されています。もし発覚した場合は、施術を中止させていただき、返金には応じられません。
[1] 性的サービスの要求
[2] 店外デートの誘い
[3] 盗撮や録音
[4] 暴言やセラピストが嫌がる言動
[5] ストーカーやつきまとい行為
以下の方々はご利用いただけません。
[1] 高熱のある方
[2] 違法薬物を使用している方
[3] 反社会的勢力に属する方
[4] 泥酔している方
[5] 18歳未満の方 (※その他、詳細な規定が記載されています)
このように、誓約書・同意書には、主に「当店がリラクゼーションサロンであること」や「禁止行為に関するルール」が記載されており、事前にお客様に同意をいただくことになります。
要するに、医療行為ではないことや、様々な禁止行為を防ぐための規定が盛り込まれているわけですね。
このプロセスを経ることで、トラブルの防止や、全てのお客様が快適に過ごせる環境が守られることになります。
施術を受ける前にしっかりと理解しておくことで、安心してリラックスした時間を楽しむことができるというわけです。
アジアンエステの誓約書・同意書に違反したら罰金を支払わなきゃいけないの?
2022年、あるアジアンエステ店で「セラピストの体に触ったら罰金100万円」という内容の誓約書にサインをさせた上で、実際にその男性客がセラピストに触れたことを理由に、恐喝をして現金を支払わせるという事件がいくつも発生しました。
最終的には、わずか1年ほどでその手口が繰り返され、2億円ものお金が不正に集められたとされています。
その結果、この事件に関与したアジアンエステ店のオーナーやスタッフ、セラピストなど計10人以上が逮捕されるという事態に発展しました(オーナーは後に不起訴処分となり、事件は一応の決着を見ました)。
驚くべきことに、これだけの金額を集めていたという事実も衝撃的です。
この事件を通じて気になるのは、誓約書に記載された罰金条項が本当に法的に有効で、支払いが義務づけられるものなのか、という点です。
実際、誓約書に「罰金が発生する」と記載されている場合、その内容に従って支払わなければならないのでしょうか?という疑問が湧きますよね。
実際に、恐喝という違法行為を通じて支払いを強要されたわけですが、その背景には誓約書にサインしたことがあるからこそ、その支払いが行われたという事実もあります。
このような場合でも、支払いが本当に強制されるのか、あるいは法的に無効であるのか、慎重に判断する必要があります。